• 2017年11月1日 食物アレルギー
  • 食物アレルギーとは、体を守るはずの免疫反応が食物に対して過敏に働いてしまうことです。症状としては主に、じんま疹やかゆみ、咳などを引き起こします。日本では鶏卵、牛乳、小麦が全体の3分の2を占め、他にもたくさんあります。特に近年増えてきている物は、ピーナッツや魚卵によるアレルギーです。また、命に関わるショック症状、「アナフィラキシーショック」は、複数の臓器に重い症状が現れ、血圧低下、意識障害を起こしてしまいます。普段から症状が出たときの対応法と治療薬を確認しておくことが大切です。治療方法は様々ですが原因食物を除去する食事療法が基本となっています。安全性の確保に留意しながら食べられる物は食べていく「必要最小限の除去」がポイントです。しかし、自己判断で決めるのは危険ですので、医師によく相談して指導を受けましょう。

    なでしこ保育園では、まず離乳食から乳児食へ移行する際にご家庭で牛乳や卵などを経験して、アレルギー症状がないか確認頂いております。ご家庭で発疹やかゆみなど症状があったり、ご家族でアレルギーの方がいて気になる場合は、かかりつけの医師にご相談ください。アレルギーがある場合は医師の指示書(園の用紙があります。)に基づき、除去、代替食を提供いたします。乳幼児期は味覚や食習慣が形成される大切な時期です。新鮮な旬の野菜や丁寧にだしをとった煮物など、可能な限り手作りの代替食にしております。例えば卵アレルギーのお子さんのロールケーキの場合、アルミ成分が入っていないベーキングパウダー生地や、生クリームを豆乳クリームへ変更し提供しております。

    乳幼児期に発症した食物アレルギーの多くは成長と共に治癒することが期待できます。一般的に、鶏卵、牛乳、小麦、大豆は治りやすい食品で、鶏卵は3才までに約40%、牛乳は約60%が治癒していきます。尚、一度治癒した後でも再発することもあるので定期的に受診し経過を診てもらうようにするとよいと思います。(栄養士・調理師 小尾)