あいこく便り

日本赤十字社東京都支部へ50万円・令和2年7月豪雨のお見舞い

この度の「令和2年7月豪雨」で被災なさった皆様に心からお見舞いを申し上げます。

 

愛国中学校・愛国高等学校には、昭和34年(1959年)から60年以上続く「親切基金」があります。

これは皇太子殿下(現在の上皇陛下)の御成婚を記念して何か善いことをという生徒のからの発案です。

当初はまず生徒の皆さんから基金を募り、その利子を困っている方々のお役に立てようと計画していました。

しかしその年9月の伊勢湾台風による甚大な被害を知り、できる範囲でお見舞いを差し上げ伝統が始まりました。

 

現在は新入生に学友会(生徒会)社会奉仕担当が趣旨を説明し、200円ずつご協力いただいています。

また、中学生が募金箱を作って創立記念祭の昼休みにご来場の方々にもご寄付をお願いしています。

こうして60年以上基金を維持し、国の内外を問わず災害で苦しむ方々にお見舞いを差し上げています。

 

各国の大使館・県庁の東京事務所や出張所・日赤本社や東京都支部などお届け先は様々です。

口座振り込みによる送金という手軽な方法もありますが、本校では可能な限り直接お持ちしています。

代表者が全校生徒の気持ちをしっかりお伝えし、現地の状況を伺うこともまた大切だと思っているからです。

原則としてお見舞いを差し上げるのは天災、つまり人間の力が及ばない、抗うことができない災害が対象です。

昨年の台風19号・北海道胆振東部地震・西日本豪雨・メキシコ・エクアドル・熊本の地震…65件を数えます。

 

7月14日、学友会会長・会長代行中学生・社会奉仕担当が日本赤十字社東京支社へお見舞いをお届けしました。

今回もお電話でご都合を伺ってアポイントメントを取り、学校の大型ワゴンで代表生徒と職員とを安全に送迎しました。

令和2年7月豪雨は九州の広い地域から他県に及んでいて復旧のめどが立たない状況、甚大な被害を与えいます。

学友会会長などと相談した結果、今回は大きな支援が必要と考え、親切基金からのお見舞いは50万円としました。

担当の方からは御礼の他に新型コロナウイルスの影響で東京から救援チームを派遣できない現状なども伺いました。

 

愛国学園では日常の備えとして、計画を立て継続して貯金をするという貯蓄教育を実践しています。

日々の生活の中では「何かあるといけないから…」の「何か」が具体的に思い浮かばないかもしれません。

とはいえその見えない「何か」に備えて貯蓄するのは、生徒の皆さんが堅実な人生を送る上では大切です。

そして自分のためだけでなく、人のためにお金を蓄えるという実践もまた、一つの社会貢献だと思っています。

 

基金にご協力下さった卒業生・在校生は親切基金を使う機会がないことを願っています。

しかし不幸にして災害が起こった際には迅速に行動するため、善意の積み立てを続けています。

 

被災地の皆様には不安な日々をお過ごしかと思いますが、一日も早い復旧と復興を祈念申し上げます。